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【三浦紘樹起業物語】第7章:新展開 新たなチャレンジ

夢であった 30 歳までの独立・会社設立を達成した私は、
ゴルフ事業以外でも、収入の柱を作る事を目標に掲げ、一気に走り出す!

学びに使うお金は惜しまなかった。

行ってみたいセミナーがあれば参加する。読んで見たい本があれば買う。
とにかく、色々な事を学んだ。

「 それさぁ・・・何年か前と同じ状況になってない?」
市川さんから、そんな風に怒られたりもした。

でも、私は学びを止めなかった。
結局、不安だったのだと思います。まだ知らない事がたくさんある。
だから勉強したい。

業を煮やした市川さんは、勉強する教材を一緒に選んでくれたりもしました。

市川さんは、基本的に「やりたい!」という事に反対はしない人でした。
ですが、失敗した時に致命傷を負うような事は、強めに反対してくれます。
だから、会話の中である程度の線引きが出来ました。

それ以外は「良いじゃん!やってみようよ!」と賛同してくれる人で、

「 それをやるなら、この部分こういう風にしてみるのはどう? 」
私のアイディアに、もう 1 つアイディアを乗っけてくれる。

私と意見がぶつかった時も、理由をこんこんと説明してくれる。
それでも、「 ~~だから俺は反対だけど、どうする?」というニュアンスで、
最終判断は私に委ねてくれる。そんなスタイルで私と向き合ってくれていました。

ゴルフ事業は相変わらず好調。

この好調の時期に、次の収入の柱を作りたい!
私には、こんな気持ちがありました。
そんな時、私はある人と再会します。

鈴木英広さん。
「起業家アカデミー」というビジネスコミュニティの主催者。
私と同じ愛知県民で、当時、名古屋で起業コミュニティを主催していました。

鈴木さんは、私の「愛想笑いの日々」を知っている人で、
関東のビジネスコミュニティで同門だった人です。
元々コンサルティング会社に勤めていた人で、
営業の経験もコンサルタントの経験もあり、当時の私とは知識量も経験値も
雲泥の差がありました。

帰る方向が同じだった事もあり、よく会話をさせて頂いていましたが、
正直、完全に勝てる気がしなかった人。

さて、次の収入の柱を模索していた私ですが、
ぼんやりと、セミナー講師をやってみたい! そんな事も考えていました。

理由は至って単純 「 なんかカッコイイから 」
・・・という事もありましたが(笑)もちろんそれだけではありません。

私のビジネスのチャレンジ時も、まずは、セミナー受講から始まりました。
講師になる事で、これまでの私の経験を伝える事が出来ないか?
後進の育成を私の仕事にする事が出来ないか?

でも、自分は口下手だし・・・・人前で喋った経験もないし・・・
この時点では、セミナー講師という肩書きに対して
憧れ的な感情しかありませんでした。

そんな時、小玉歩さん(後に登場する事になりますが)の出版記念セミナーを、
興味本意で受講する事になり、
偶然、そのセミナーで鈴木さんと再会を果たす事になった訳です。

「三浦さん久しぶり!今、何やってるんです?」

ほんの少し前までは、鈴木さんの話に愛想笑いしか出来なかった私ですが、
当時と比べると、それなりに環境も一変している状態です。
月収 100 万円も達成しましたし、自分の会社も設立する事が出来ました。

「ゴルフの事業を立ち上げて、何とか会社の設立まで出来るようになりましたよ!
まだまだ、これからですけどね。」

そこまで劣等感を感じる事なく、ある程度対等に会話が出来る自分がいました。
鈴木さんも、私の結果に素直に感心してくれていました。(と思います。)

後日、食事の機会を設ける事になり、2 人で色々な話をしました。
昔話やら、未来の話やら、ビジネス戦略の話、ベンチャー企業はどうするべきか?

そこで、私は鈴木さんの現在の活動を知る事になります。

輸入ビジネスのコンサルティングをしている。
セミナーを開催し、自分のコンサルティングサービスを販売している。
起業家コミュニティというグループを運営していて、
メンバーさん達の収益は平均で、月 30~50 万円程度である事。

私が将来的にやりたいと考えていた事を、現時点で鈴木さんはやっていたのです。

よし、鈴木さんから、色々な事を吸収しよう!

私は時間の許す限り、質問攻めをしました。
お酒の席という事もありましたが、鈴木さんは私の圧に負けてくれて、
色々な事を教えてくれました。

●セミナーを開催するには、再現性のあるノウハウが必要。
「私はこうやって成功しました!」 的なセミナーは世の中に数多く存在する。
でも、それは講演であって、セミナーというくくりとは少し違う。
セミナーを受講した人が、同じようにやって、同じように結果が出るノウハウが理想。

●今の実績に囚われる必要は無い。
名プレイヤー名監督にあらず。という言葉もある通り、
自分の実績が飛びぬけていなくても、セミナー講師になる事は出来る。

飾らず、気取らず、素直に今の自分が知っている事、出来た事を、
解り易く、これから始める人の為に話をしてあげれば良い。

その他、集客媒体として使用出来るサイトやツールなど、
色々と話をしてくれました。

◎人は経験値によって、成長する。

これまでの経験もあって、私も成長出来ていたのでしょう。
ちょっと前であればイメージが出来ない事だらけだったはずです。
ですが、今回の話は 8~9 割型、私の中でも腑に落ちる事ばかりでした。

後日、鈴木さんのセミナーを観に行く約束をして、
この宴は終焉を迎えます。

帰宅後、私はますますセミナー講師という仕事に興味を持つようになりました。
ですが、私は口下手。人前で話をした経験もない。

「セミナー講師になろうと思うんだよね。」

知人にこうやって話をしてみると・・・

「紘樹さんが? 無理でしょ? だって、話すの全然上手くないじゃん!
セミナー講師って、トップ営業マンとかがなるんじゃないの?」

こんな回答に、正直、ちょっとだけムカついた。

でも、彼が言っている事も一理あるのかもしれない。

そんな風に思いつつも、私は鈴木さんのセミナーを観に行く。
そして、セミナーで意気揚々と話す鈴木さんに更なる憧れの感情を抱く。

自分もこんな風になりたい!

でも、その為には、再現性のあるノウハウが必要。

ゴルフの事業は順調でしたが、それは内容がオリジナル過ぎて、
第 3 者が再現する事が難しい、誰でも出来るビジネスではない。
そもそも再現されてしまっては、単純なライバル企業になってしまう(汗)

新しい体験が必要だ! ・・・ そう考えた私は、
当時、鈴木さんの起業家アカデミーで指導していた、
海外の商品を輸入販売する、『 輸入ビジネス 』にチャレンジを始めます。

セミナー講師になる。 → セミナーで解説出来るような再現性のあるノウハウが必要。
⇒ その為に、輸入ビジネスの稼ぎ方を学ぶ。

セミナー講師になる。という結論(ゴール)から逆算した結果の決断。
私は鈴木さんの主催する起業家アカデミーに入会し、
輸入ビジネスを学ぶ事を決めました

正直、ゴルフで物販事業を経験していた私には、
輸入ビジネスはそこまでハードルの高い事ではありませんでした。
ネットで商品が売れていくイメージが明確に持てていた事も大きかったでしょう。

『 売れる(売れる確率の高い)商品を探し、集客する。』

このシンプルな作業の繰り返しで、輸入ビジネスは一定の数字(10~30 万円)なら、
現在でも、そこまで難しい話ではありません。

結果、輸入ビジネスにチャレンジした初月で、
21 万円の利益を達成する事が出来ました。

再現性のある収入構築ノウハウが出来た。まずは、逆算の第一段階がクリアです。
さて、セミナーをどうやって開催するか?

右も左も解らなかった私に、なんと鈴木さんがこんな提案をしてくれました。
鈴木さんが講師として行っている、

「 起業家アカデミーのフロントセミナーをやってみないか? 」

もちろん、ノータイムで OK です。むしろやりたい!やってみたい!
今でこそ、セミナーの講師を自分の生業の 1 つにしていますが、
当時の私は人前で話をした事もなく、
口下手で難しい言葉も、気の利いた表現も苦手でした。

でも、やってみたい!
出来るからやるんじゃない!やるから出来るようになるんだ!

誰かのブログで読んだこのフレーズが、私の頭を埋め、
私は市川さんに相談をします。

三浦:
輸入ビジネスの実績が認められて、そのノウハウを解説する
セミナー講師のオファーが来ています。是非、やりたい!と思います。
どう思いますか?

市川さん:
うん。良いんじゃない?やってみようよ。
市川さん独特の軽い感じで、セミナー講師になる!という
私の決断は GO サインが出ました。

これは、後日談なのですが、私からその相談をされた時、
市川さんは私にセミナー講師が務まるのか?頭に疑問符が並んだそうです。

私のスピーカーとしての資質を、当時の市川さんは不安に思ったのだと、
そのくらい、私の口下手っぷりは飛び抜けていた。という事でしょう。(汗)

でも、本人がやりたい。って言ってるし、足りない部分は練習で補えば良い。
そんな感じでの GO サインだったと話をしてくれました。

(相変わらず軽い感じの人だ(苦笑))

私の新しいチャレンジがスタートをしました。

さあ、セミナー講師になろう!

とは言ってみたモノの、当時の私は何も解りません。
何も知りません。やった事がありません。

アドリブも苦手でしたし、即興で何かを話すなんて度台無理。
私の取った方法は・・・・ 丸暗記。まるあんきです。

台本を作成し、何回も練習する。
一語一句、記憶出来るまで何十回でも練習する。

そんな体育会系のノリで、私のセミナー講師はスタートしました。

まずは、台本作り。

何を話すセミナーなのか?落としどころは何処なのか?
どのフレーズ、どのキーワードをリスナーの記憶に残すのか?

その為に、前半にしておくべき話は何か?

何処で伏線を張り、話が進む中でどうやって伏線を回収するか?

元々、鈴木さんがやっていたセミナーの構成を軸に、
市川さんと一緒に、三浦オリジナルの台本を作成。

余談ですが、市川さんは起業する以前、
フルコミッション(完全歩合)の営業マンとして働いていた人で、
トークセールスを人並以上に積んだ経験のある方でした。

ビジネススクールでのセミナー講師も、何度も経験していた事もあり、
台本作りは流石!という感じで進みました。

そうして出来た台本を、私は何度も練習する。

市川さんが、他のクライアントさんとミーティングの時は、
練習の様子を動画に撮影して観てもらう。

トークの修正点を挙げてもらい、再度練習する。それを繰り返す。
自分の身になるまで何度でも。

当時の私はまだ実家に住んでいた訳です。
深夜の時間帯に、私の部屋から

「はい!皆さんこんにちは~~~」

なんていう練習の声が連日響きます。
きっと、家族はこう思っていたはずです。

早く寝ろ! と・・・

家族の皆さん。その節は本当に申し訳ありません。
ですが、猛特訓の甲斐あって、開催を重ねるウチに、
私のセミナースピーカーとしての実力も上がってきました。

最初の頃は、緊張で何を話したのか?憶えていないくらいのセミナーもありましたし、
お客さんの質問に上手に回答出来ない時もありましたが、
その度に、鈴木さんや市川さんに相談し、練習を繰り返し、またセミナーに臨む。

そんな事を繰り返して行くウチに、
「 上手くなったね。」と褒めてもらえるようにもなりました。

自分でも少しずつ、セミナー講師としての自信が出てきました。

ちょっと前までは口下手な自分にコンプレックスも感じていた私が、
気付けばセミナー講師として、活動している事実がそこにはありました。

セミナーを繰り返し開催して行く中で、
私の収入も右肩上がりで増えて行き・・・・

2013 年 11 月 ゴルフ事業以外の収入も 100 万円を達成!

やれば出来る!
出来るからやるんじゃない!やるから出来るようになるんだ!

本当に自分に自信が持てるようになった。

結果、1 年半に及ぶ市川さんの個別プロデュースを、
今回はドロップアウトではなく『 卒業 』という
綺麗なカタチで修了する運びとなりました。

第 7 章 教訓

◎やってみよう!やれば出来る!成せば成る!
新しい挑戦をする時、恐怖は絶対にあります。ですが、そこで前を向くのと、
下を向いてしまうのでは、人生に大きな差が出る。
だから、トライトライ!やってみよう!やった事がない事も。

◎練習は自分を裏切らない。練習は必ず結果に表れる。
中学の野球部でもそうでしたし、ゴルフの大会の時もそうでした。
私は必要だと言われた練習はとことんやり抜きました。
セミナーの練習もけっこう辛かったですが、その分結果が応えてくれました。

◎必要な時、必要なタイミングで、次のステージへのキッカケがある。
まだまだ成長したい!成し遂げたい事がある!
あなたがそう想えているウチは、絶対に先に進むキッカケが訪れます。
人かもしれないし、モノかもしれません。
あなたが全く意図していないところから、そのキッカケがあるかもしれません。

◎セミナーで重要なのは、話の中身の再現性。
再現性の無い成功を自慢するだけのセミナーでは、お客さんは喜ばない。
お客さんの目線で、その実績を再現してあげられるノウハウが理想。

◎今の自分の実績に囚われない。今の自分に囚われない。
選手としての実績は大した事がなくても、指導者として大成する人はたくさんいます。
スポーツの世界に限らず、ビジネスの世界でもそれは同様。

◎今の自分の力量でやれる事を図らない。
苦手は必ず克服が出来る。だから今のあなたは関係ない。
将来的にどうなりたいのか?自分の理想に自らを合わせて行くことが重要。

第8章につづく